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DPT-IPV(四種混合)ワクチン

ポリオ(P: polio)とは

ポリオウイルスによる感染症です。通常、ウイルスは口から入り、腸に感染します。その後、血液などを介して脊髄や脳へ侵入し、後遺症となる麻痺を起こします。ただし、麻痺を起こすのは、感染した人の100人に1人以下の頻度です。100人中5人程度は、発熱に続き、頭痛やおう吐など、かぜに似た症状を呈します。また、ほとんどの場合はウイルスに感染したものの症状が出ずに経過します(不顕性感染)。しかし、不顕性感染者からもウイルスは排泄されるため、ほかの人への感染の危険性は残ります。また、ポリオには残念ながら、確実な治療法がなく、発症したら対症療法か麻痺に対するリハビリテーションを行うしかありません。ワクチンをきちんと接種して、免疫をつけておくことが大切な疾患です。現在でも、一部の国ではポリオの流行がまだ残っており、日本に侵入してくる可能性もあります。

百日せき(P: pertussis)とは

百日せき菌が原因の感染症です。普通のかぜのような症状で始まり、せきがひどくなります。連続的にせき込んだあと急に息を吸い込むため、笛を吹くような音がでるのが特徴です。乳幼児の場合は、せきで呼吸ができず、チアノーゼ(血液中の酸素が不足して皮膚や粘膜が青紫色になる状態)やけいれんが起こることがあります。
大人がかかると1~2か月せき症状が続きますが、大人の場合、百日せきに特有のせきが出ることが少なく、「ただの風邪」と考えて治療が遅れることがあります。その間、せきでまき散らされた菌を吸い込むことで赤ちゃんが感染することが多く、近年問題視されています。また母親からの免疫が期待できない疾患のため、新生児でもかかる場合があります。赤ちゃんのときに感染すると、症状が重くなり、死に至る危険もある病気です。合併症として肺炎、脳症を起こすこともあります。

ジフテリア(D: diphtheria)とは

ジフテリア菌がのどなどに感染して、高熱、のどの痛み、犬がほえるようなせき、おう吐などの症状が起こります。のどの炎症による腫れから、窒息死することもあります。また、ジフテリア菌の出す毒素により心筋炎が起こったり、神経が麻痺したりすることがあります。感染しても症状が出ないままに菌だけをまき散らすこともあります。

破傷風(T: tetanus)とは

土壌中に存在する破傷風菌が傷口から入って感染しますが、人から人へうつる病気ではありません。小さな傷でも感染の原因となることがあります。破傷風菌の出す毒素により手足のしびれやけいれん、口が開かないなどの症状で始まり、処置が遅れると命にかかわります。
破傷風菌の毒素に自然感染しても、免疫を獲得することはありませんので、ワクチンによる予防が重要です。