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B型肝炎ワクチン

生涯にわたって健康リスクを抱え続けなければならない病気です

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染することで起こる肝臓の病気で、急性肝炎と慢性肝炎があります。
B型急性肝炎は、まれに急激に肝臓の細胞が破壊される劇症肝炎を発症し、意識障害を起こして、いのちに関わることがあります。一方、B型慢性肝炎は自覚症状がほとんどないため、健康診断などの血液検査で発見されるケースが多く、放っておくと、将来、肝硬変や肝がんに移行する危険性があります。
また、肝炎が治ったあとも、HBVは長く肝臓の細胞に住み着き、高齢化や抗がん剤・抗リウマチ剤の治療などによって免疫力が低下したときに、重症の肝炎を 発症することがわかってきました。B型肝炎は、いったんかかると生涯にわたって健康リスクを抱え続けなければならない病気といえます。

乳幼児が感染すると、持続感染状態(キャリア)になるリスクが非常に高くなります。

免疫の機能が未熟な赤ちゃんや幼児がHBVに感染すると、ウイルスが体から排除されないため、キャリア(HBVが体内に持続的に感染する状態)になるリスクが高くなります。1歳未満で感染した場合は90%、1~4歳の場合は25~50%がキャリアになるといわれています(※)。
乳幼児がHBVキャリアになると、体に負担がかかる薬物療法を幼少期から行う必要があるほか、症状が出ない場合でも、成人する前に肝がんを発症することも あります。乳幼児期の感染から、生涯にわたって経過観察を行うため、医療機関とのおつきあいを続けていく必要があります。

  • 予防接種部会 ワクチン評価に関する小委員会 B型肝炎ワクチン作業チーム. 「B型肝炎ワクチン作業チーム報告書」 平成23年3月版.
国立感染症研究所.「B型肝炎ワクチンに関するファクトシート」

国立感染症研究所.「B型肝炎ワクチンに関するファクトシート」 平成22年7月7日版

成人がHBVに感染すると・・・

多くは一過性感染で治癒しますが、劇症化する可能性もあります。

成人が初めてHBVに感染した場合、多くは一過性感染で自覚症状がないまま治癒しますが、20~30%がB型急性肝炎を起こします(※)。
HBVにはいくつかのタイプ(遺伝子型)があり、これまで日本で多くみられたタイプは成人ではキャリアになりにくいタイプといわれていました。ところが、 グローバル化が進んだことから、海外で流行している、成人でもキャリアになりやすいタイプのHBV感染が増えており、問題視されています。

  • 国立感染症研究所.「B型肝炎ワクチンに関するファクトシート」 平成22年7月7日版