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ヒブワクチン

細菌性髄膜炎の約半数はヒブが原因

ヒブ髄膜炎の初期の症状は、発熱や頭痛、おう吐など、いわゆる風邪の症状と似ているため、風邪と見分けがつかないことも多く、診断が遅れがちです。その後、急激にぐったりするなど症状が重くなり、けいれんや意識消失がみられるようになります。

治療には抗生物質などの抗菌薬を使用しますが、最近では抗菌薬が効かない「耐性菌」も多くみられ、治療が困難な場合があります。また、患者さんによっては、病気が進行しても重い症状が確認されないこともあり、そのために診断と治療が遅れて知的障害、運動障害、難聴、水頭症、てんかんなどの重い後遺症を引き起こすこともあります。最悪の場合、命を落とすケースもあります。

このように、ヒブ髄膜炎は早期発見や治療が難しい病気のため、赤ちゃんの命を守るには、ワクチンによる予防がもっとも大切です。

ヒブ髄膜炎にかかってしまうと

細菌性髄膜炎を予防するワクチンが広く使用される前の原因菌は、約半数の53%がヒブによるもので、次いで24%が肺炎球菌によるものというデータがありました(図1)。

細菌性髄膜炎は、重い後遺症を残すことや命を脅かすこともある怖い病気ですが、ヒブワクチンとともに、同じく生後2か月から接種できる肺炎球菌ワクチンも同時に接種すれば、その多くを予防することができます。

図1細菌性髄膜炎の原因菌の割合(調査期間:2009年1月~2010年12月)

新庄正宜ほか, 感染症学雑誌. 2012: 86(5); 582-591