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ロタウイルスワクチン

感染性胃腸炎とは

生後半年から1歳前後までの間にかかりやすい感染症

細菌やウイルスに感染して起こる胃腸炎で、原因別に「細菌性胃腸炎」と「ウイルス性胃腸炎」に分けられます。細菌性胃腸炎は “サルモネラ菌”やO-157に代表される“病原性大腸菌”などが原因で、一方、ウイルス性胃腸炎は、“ロタ”や“ノロ”などのウイルスによって発症します。いずれも主な症状は下痢、おう吐、腹痛、発熱などです。

  ロタウイルス ノロウイルス
感染経路 口感染 経口感染(食中毒)
発症しやすい年齢 乳幼児(0~5歳) 年齢に関係なくだれでも
症状(平均)持続時間 7日間 1~2日
流行期 2~5月頃 11~3月頃

乳児にもっとも多くみられる胃腸炎はロタウイルス胃腸炎で、生後3か月過ぎからみられます。ロタウイルス胃腸炎は年齢に関係なく発症するノロウイルス胃腸炎と違い、患者のほとんどが乳幼児のため、ノロウイルス胃腸炎よりも患者数も少なく流行期も短いのですが(表)、小児重症胃腸炎の原因として第1位を占めるほど重症になりやすいのがロタウイルス胃腸炎の特徴です。またノロウイルスは食中毒の原因になることがありますが、ロタウイルスは食中毒を起こすウイルスにはなりません。離乳食に入る前の乳児では、食物を介した細菌性胃腸炎はあまりみられません。

重症になりやすいロタウイルス胃腸炎は、ワクチンで防ぐことができるので早めに接種しましょう。

こんなときは注意!

下痢とおう吐を繰り返すことで脱水症を起こすことがあります。ミルクや母乳などの水分を受け付けなくなった、ぐったりして目が落ちくぼんでいる、けいれんがみられるなどの症状が現れたら早急に受診を。

ロタウイルス胃腸炎とは

ロタウイルスが原因の胃腸炎。乳幼児がかかりやすく、重症化しやすいため、注意が必要です。
ロタウイルスの「ロタ」はラテン語で“車輪”を意味します。
電子顕微鏡で見ると車輪のような形をしていることから、この名前がつけられました。
大人は免疫ができているので、感染しても重症化しませんが、乳幼児が胃腸炎で入院した場合、その約半数がロタウイルスによるものと言われています。

ロタウイルス胃腸炎は急激に悪化し、強い脱水や意識障害を引き起こすおそれがあります。
ママからもらった免疫がなくなる前に、早めにワクチンを接種して、予防しましょう。

激しい下痢とおう吐で脱水を起こしやすい

ロタウイルス胃腸炎の症状は、突然の激しいおう吐と米のとぎ汁のような水様性の下痢を繰り返すのが特徴的で、発熱を伴うこともあります。さらに、下痢やおう吐のため脱水が進行したり、けいれんや意識障害がみられたりした場合、入院が必要になることも。また、ロタウイルスは脳炎・脳症の原因の第3位で、脳 炎・脳症になると後遺症が残ることもあります。

小児の急性脳炎・脳症の原因

  1. インフルエンザウイルス:25%
  2. 突発性発疹の原因ウイルス:11%
  3. ロタウイルス:4%
  4. ムンプス(おたふくかぜ)ウイルス:3%
  • 森島恒雄. ウイルス 2009; 59: 59-66.